コラム

2020/12/28

コロナ禍で見出した エシカル消費の次なる一手

コロナ禍で見出した エシカル消費の次なる一手とは

慌ただしかった2020年ももうすぐ終わろうとしています。

今年は新型コロナに振り回された一年でした。多くの人がリモートワークとなり、家で過ごす時間が長くなりました。ライフスタイルが大きく変化する中、消費という観点からみると、多くのモノを消費したり遠くに行かなくても、身近な場所、身近にあるモノで心地よく暮らせることに気づく機会になりました。一方、仕事、収入を失い、生活が苦しくなる人たちも増え、社会の弱点も明らかになりました。

こうした変化の中、エシカル消費はポストコロナにおいても持続可能な社会をつくっていくために何らかの役割を果たしていくことができるのか。そんなタイムリーでとても大切な議論が「とくしま国際消費者フォーラム2020」(オンライン/リンクはこちら)で行われました。

30年以上にわたり雑誌『Ethical Consumer』を発行し続けているエシカルコンシューマーのロブ・ハリソン氏、私もシドニーでお世話になった、エシカルファッションアプリ Good On Youの創設者であるゴードン・ルノフ氏、そして米国のエシカル消費アプリ、ベターワールドショッパー代表のエリス・ジョーンズ氏などそうそうたるメンバーが、各国の状況、それぞれの専門分野で見えてきたこと、今後の展望について議論しています。

印象に残ったのは、大変な最中ではあるけれども、コロナ禍での経験、そしてこの変化をエシカル消費の推進の加速に活かしていけるというポジティブなメッセージ。パネラーの多くはこの間、多くの人がサステナビリティへの関心を高めた兆候がある、と口々に言いました。そして無理やりではありましたが、多くの人が少ない消費で豊かに暮らす術も身につけはじめたり、、科学に基づいた情報、リテラシーの大切さにも気づきはじめている、と。

これら全ては今後、気候変動をはじめ持続可能な社会をつくっていく上で役立つ、いわば「ソフトインフラ」。こうした変化をエシカル消費の次なる発展につなげない手はありません。

苦労の絶えない、大変な一年ではありましたが、ポストコロナにおけるエシカル消費の推進に向けて、前向きなヒントを見出すことができました。

お正月休みにぜひご覧になってみてください。

最後になりましたが、今年も大変お世話になりました。どうぞ健康に気をつけて楽しいお正月をお過ごしください。
Be safe and a happy holidays!