コラム
2021/07/07
生物多様性への関心を高める? アートの力
キンセンガニ、キタマクラ、ヒイラギ、ハマシギ...
さて、これは一体なんでしょう。答えは茅ヶ崎に生息する生き物の名前。
先日、茅ヶ崎市美術館で行われた、アートワークショップ「もってけ!ちがさき!!〜シールラリーで巡る茅ヶ崎の自然とシャカシャカキーホルダー作り」に参加してきました。
企画をされたのは、東京造形大学の若見ありさ先生のゼミナールに所属する学生の皆さん。クイズを通して茅ヶ崎にどんな生き物がいるのかを学びつつ、最後に、茅ヶ崎の生き物(模型)とビーズなどを入れたシャカシャカキーホルダーをつくるというもの。
「ハマヒルガオの花の色は何色?」
「キタマクラが食べるのはクジラとヒトデのどっち?」などなど、クイズを通していろんな生き物が生息していることを知ることができました。
そもそも、キタマクラと言われても、それって虫? 花? 動物? 魚? と知らない生き物も。
でもどんな生き物が生息しているのかを知ることは生物多様性保全の観点からみるととても大切です。
生物多様性には、生態系の多様性、種の多様性、そして遺伝子の多様性の三つがあります。
どんな生き物がどんなところでどう生きているのか、を知らなければ、その生き物の生態が危機的になったとしても気にもかけられないでしょう......。
生き物の名前を知って、さらには、その生き物がどんなところでどんな暮らしをしているのか、何を食べるのか、どうやって泳いだり歩いたりするのか、天敵は何か、どうやって繁殖するのか......興味を広げていくことができれば、私たちの暮らしとその生き物のつながりも見えてくるはずです。
今回のワークショップは、コロナ対策をしながら楽しめるアートワークショップとして開発されたそうですが、生物多様性への関心を高めるツールにもなる可能性を感じました。
何より美術系の学生さんがつくられているだけあって、生き物の絵の緻密さと親しみやすさのバランスが絶妙でさすがでした! アートと環境。この二分野がコラボすると強力なワークショップができそうですね!
ちなみに、キタマクラは魚です。その名前の理由は...(こちら)
キンセンガニはその名の通りカニですが、浜で歩くのはどうやら不得意なよう。形をみるとその理由がわかりますよ(こちら)
最後にヒイラギ。これは植物のヒイラギではありません。何かというと...(こちら)これも形をみるとなるほど!だからこの名前なのね、と納得。