コラム
2024/10/24
年の半分は「ほぼ夏」
食欲の秋、読書の秋、芸術の秋。秋はほんとに忙しいですね。
気温も下がって落ち着いていろいろ楽しみたい秋なのに、10月24日、本日お昼の京都の気温は25度。ほぼ、夏日(25度以上)です。
「温暖化だねえ」と世間話に終わらせている場合ではありません。
EUの気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は2024年がまたもや史上最高に暑かった夏になるだろうと予測。京都に限定すれば、今年、1年のうち45%が夏日になったとのこと。つまり、年の半分はほぼ夏になったということです。
農業への影響はおろか、生態系への影響を考えるとまさに「気候危機」と言っていい状況です。
では「ファッションの秋」ということで、気候変動にファッション業界はどう対応しているのでしょうか。最近一つ記事を書きました。
それによると「サプライチェーンを含めた脱炭素化の情報開示は3分の1以下」。情報を出さなければ始まらないのに、この状況です。
情報開示=サステナブルでは決してありませんが、サステナビリティを促進する上でまずやるべき「最初の一歩」です。
ファッションブランドが特に脱炭素化に関する情報を開示すべき理由はもう一つあります。それは、服の製造から廃棄までのプロセスのうち、CO2の9割が発生するのは製造段階だからです。
つまり、消費者サイドでできることがないわけではありませんが、ファッションブランドがCO2削減に取り組まなければ大半を占めるCO2は削減できない、ということです。
詳しくはぜひこちらの記事をご一読ください。
まもなく11月には29回目の国連気候変動枠組条約第29回締約国会議(COP29)がアゼルバイジャン共和国で開催されます。国家レベルでも、企業レベルでも、踏み込んだアクションが取られることを期待して止みません。
(写真)家の近くの公園のくぬぎ。小さい頃からどんぐりが大好きで見つけるとどうしても拾ってしまう。とくにくぬぎは私にとって王様👑的な存在。
参考
・世界の平均気温 8月は去年に並んで1940年以降で最高に
・京都市「霜降」に夏日の年間記録を更新 1年の45%「夏」四季の概念崩壊