コラム

2020/11/24

神は細部に宿りたもう

神は細部に宿りたもう

先日、化粧品をネット注文したときのこと。
届いた箱をあけると何やらいろいろ書いてあります。

募金活動をしていること、へちまの壁緑化運動をしていること、古民家再生をしていること。
こだわりのメーカーだったので「いろいろやっているなあ」と説明を読みこむことしばし。
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中でもいいなあと思ったのがこちら。

「資源の無駄を省くため緩衝剤には古新聞紙などを使用させていただいております。ご理解の程宜しくお願いいたします」

山盛りのプラスチック梱包材に辟易したことのある人も多いのではないでしょうか。商品を守るために仕方ないとはいえ、「新聞紙でいいのに...」と思うこともしばしば。とはいえ、店側からすると新聞紙包装が気になるお客様のことを懸念したのでしょう。

こう一言書いてあるだけで脱プラ、新聞紙緩衝剤もうまくいきそうだなあと思いました。

「ブランディングは細部まで形になっているかどうかをみます」

これは先日参加したブランディングセミナーであるブランディング会社の方が言われていたこと。

たとえば、サステナビリティの分野でいえば、「環境保全に取り組むブランド」をうたう会社でも、会議で参加者がペットボトルで水を飲んでいたり、製品の包装材が多かったりすると「このブランドは本気なのかな?」と思ってしまうもの。そんなほころびがでないよう、細部にまで思いを落とす必要があるのだと。いや、むしろ無理やり落とすのではなく(例:会議はグラスの水にしてください令を出す)、自然とブランディングにもとづいた行動になるのが理想なんでしょうね。

 

「神は細部に宿たもう」とはこのことですね!

 

 

 

 

2020/11/15

畑で思う SDGs

畑に行って思うこと

お芋の季節になりました! さつま芋に里芋。蒸してよし、焼いてよし、炒めてよし。お芋好きな私にはうれしい季節です。

さて、先日、里芋&さつま芋掘りに行ってきました。

そこで掘り当てたのがこの写真の里芋。左右で大きさが違いますがどちらも里芋です。この左側の里芋、なんだかわかりますか? 

答えは親芋です。この親芋の周りに小芋がたくさんできます。店頭で販売されているのはこの小芋たち。
じゃあ親芋は? 農家さんによると通常は廃棄されているそうです。

こんなに立派なお芋なのに。びっくりしました。

ということで「捨ててしまうのはもったいないから持って帰って」と山のように親芋をいただきました。
「インターネットで調べると親芋の食べ方がたくさん書いてあるから」と言われて調べてみると、確かにポテサラや煮物、コロッケなどたくさんのレシピがありました。

どうやって食べようか悩んだあげく、まずはシンプルに味わいたい、と思い、蒸して手作りもろみをつけて食べることに。
食べてみると......美味しい! 普通に美味しい! ほっくり、ねっとり。ちょんと塩をつけるだけでもいけます。

なんでこんな美味しい物が捨てられてしまうのかなあ。

日本の年間食品ロスは600万トン以上。約半分は事業系、残りは家庭系。
事業系のロスの多くは、規格外、規格変更に伴う廃棄、容器包装の破損、流通慣行によるものなどさまざまな要因があります。

最近では「ワケあり」などという名前で曲がったきゅうりが安く売られたりするようになりましたが、それでもまだまだ市場に出回らず、私たちの食卓に届く前に、畑や加工現場などで「ごみ」になってしまっているものもすくなくありません。

形や美しさをもとめる場合もあると思いますが、カットして料理してしまえば形は問題にならないはず。
そもそも、野菜だって生き物。「規格」通り育つわけないはず。
一体誰の何のための「規格」なのか。

ちょっと畑に行っただけですが思うところたくさん。

食品ロスの削減はSDGs(目標12)にも掲げられた課題です。
世界的な課題もまずは足元から。手足をしっかり動かして、現場の空気感をしっかり感じながら取り組みたいな、と思いました。

 

 

 

 

 

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