コラム

2023/12/25

竹割り箸アップサイクルブランド TerrUP様のリリースを支援

竹割り箸のアップサイクルブランド TerrUP様のリリースを支援


2023年に行ったお仕事をご紹介します!(English follows after Japanese)

TerrUPは、村上勇一さんが2023年8月にスタートしたインテリアブランドで、年間43億本廃棄されている竹割り箸をアップサイクルすることで、資源の有効活用をはかると同時に、新しい暮らしの豊かさの提案をすることをコンセプトにしています。

今回は、ブランドのECサイトのローンチに伴うプレスリリースの作成、メディアアプローチの支援、そして、その後実施したクラウドファンディング時のプロモーション支援などを行いました。

スクリーンショット 2023-12-17 15.26.57.png

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000127716.html

 

今回のプレスリリースのポイントは3点。ファクトを整理すること、製品のスペックを分かりやすく伝えること、そして村上さんがブランドを立ち上げた思いを伝えること、でした。
 

まずファクト整理ですが、サステナビリティ、エシカルを訴求する場合、何がどう環境・社会に貢献するのかを整理した上で表現することが重要です。整理をしないまま訴求するとグリーンウォッシュになりかねません。プレスリリースに全ての情報は掲載していませんが、メディアに質問された場合にも回答できるよう、環境問題の視点を踏まえた情報の整理、アドバイスを行いました。

 

2点目は製品スペックの紹介。基本といえば基本ですが、スタートアップなので、こちらも情報整理にはじまり、テキストと写真で初めての方にも理解していただけるよう表現の工夫を行いました。

 

3点目は、ブランドを立ち上げた村上さんの思いを伝えること。サステナビリティにかかわる商品やサービスは何かしら強い思いがあるもの。ここはとても大切だと思います。今回は特にスタートアップということもあり、何を思い、何をめざしてこのブランドを立ち上げたのかについてしっかりと入れ込みました。

 結果的に20以上の新聞、ウェブ、テレビ、ラジオメディアのカバレッジをいただき、その波及効果は今も続いています。

 

また10月末からクラウドファンディングにも挑戦。その間、クラウドファンディングページへ流入をはかるためのアドバイス、流入機会づくり(PRtimesでのストーリー記事執筆、展示など)をいたしました。嬉しいことに、村上さんご自身の努力もあり、結果的にファーストゴール(40万円)を超え、約64万円の支援を得ました。

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全ての結果は、メディア、PR戦略だけではなく、TerrUP様のコンセプト、製品の良さ、村上さんご自身の努力が影響していますが、私としてもとてもうれしい結果となりました。

 

今回のお仕事は、コミュニケーションを通じてサステナビリティにかかわる事業展開を少しでも応援したいと常々思っている私としてもとてもありがたく、嬉しい機会となりました。2024年はいよいよ法人化して本格始動されるそうで、今後の発展が本当に楽しみです!

 

 

 

村上さんからのメッセージ

今回は初めてのプレスリリースを出稿するのに合わせて企業のPRなどを行なっている有川さんにお声がけさせていただきました。有川さんと共に事実関係を元にファクト整理を行い、言語化する中で自分がそれまで頭でぼんやりと思い描いていた当事業の必要性を明確化できたのは、事業を進める上でも大きな活力になっています。記者さんが取材しやすい導線づくりなども御指南いただき、たくさんの反響をいただくことができました。今後も引き続きよろしくお願いいたします!



 

ECサイトはこちら

割り箸でつくられたとは思えない幾何学模様がほんとに美しいです。テーブル、サイドテーブルなどアイテムも少しずつ増えているのでぜひご覧ください。

https://terrup.jp/

 

Instagramはこちら

https://www.instagram.com/waribashi_designer/

 

 

English bellow

Supporting the release of brand launching, TerrUP, an upcycled brand of bamboo disposable chopsticks

 

Here is some of the work we did in 2023!

 

TerrUP is an interior design brand launched by Yuichi Murakami in August 2023. The concept of the brand is to upcycle the 4.3 billion bamboo disposable chopsticks that are disposed of annually in order to make effective use of resources and at the same time to propose a new lifestyle to enrich people's lives.

 

I assisted in the writing of a press release for the launch of the brand's e-commerce site(Link)
, assisted with media outreach, and provided promotional support for the subsequent crowdfunding campaign.

There were three key points to this press release. The first was to organize the facts, to convey the product specifications in an easy-to-understand manner, and to convey Mr. Murakami's thoughts on the launch of the brand.

 

First, to organize facts, when promoting sustainability and ethical products, it is important to express how and why they contribute to the environment and society in an organized manner. If you appeal without organization, you may end up greenwashing. Although we did not include all the information in the press release, we provided advice and organized the information based on the perspective of environmental issues so that we could answer questions from the media if they asked.

The second point is the product specs. Although this is basic, since the company is a start-up, we organized the information and devised a way to present it in text and photos so that even new customers could understand it.

 

The third point was to convey the thoughts of Mr. Murakami, the founder of the brand. Products and services related to sustainability must have some strong feelings. I think this is very important. This time, since it was a start-up, we made sure to include his envisions and the aim for when he launched the brand.

 

As a result, we received coverage in over 20 newspapers, websites, TV, and radio media, and the ripple effect is still continuing.

 

We also took on the challenge of crowdfunding at the end of October. During this time, we provided advice on how to get traffic to the crowdfunding page, and created opportunities for traffic (story introduction and writing in PRtimes, exhibits, etc.). To our delight, thanks to Mr. Murakami's own efforts, the project exceeded its first goal (400,000 yen) and received approximately 640,000 yen in support.

All the results were influenced not only by the media and PR strategy, but also by TerrUP's concept, the quality of the product, and Mr. Murakami's own efforts, and I am very pleased with the results.

 

I am very grateful for the opportunity to work with TerrUP, as I have always wanted to support sustainability-related business development through communication.

 

Message from Mr. Murakami

I was contacted by Ms. Arikawa, who is engaged in corporate PR and other activities in conjunction with the submission of my first press release. Working with Ms. Arikawa, I was able to clarify the necessity of this project, which I had only vaguely imagined in my mind, by organizing facts and verbalizing them. We also received a lot of positive feedback from the reporters, thanks to her advice on how to create a route that would make it easier for them to cover the event. We look forward to continuing to work with her in the future!

 

Click here for the EC site

The geometric patterns are so beautiful that it is hard to believe they were made from disposable chopsticks. We are gradually adding more items such as tables and side tables, so please take a look.

https://terrup.jp/

 

Follow us on Instagram

https://www.instagram.com/waribashi_designer/

 

 

2023/11/28

広報って何?

広報とは

忙しさにかまけてブログの更新を怠っている間に今年も残すところあと1か月になってしまいました。今年もさまざまなサステナビリティ情報伝え続けた、ありがたい一年でした❤️。

 

お仕事の報告はまた改めてするとして、先日、11月25日に行われた、環境活動パワーアップ講座で「広報とは?」というお話をさせていただきました。

みなさんは「広報って何?」と聞かれたらなんと答えますか?

 

今年、2023年6月に日本広報学会が約2年の議論を経て、新しい定義を発表しました。それがこちら。

組織や個人が、目的達成や課題解決のために、多様なステークホルダーとの双方向コミュニケーションによって、社会的に望ましい関係を構築・維持する経営機能である。 

講座でもお話したのですが、この定義のどこにも「メルマガを出すことです」「SNSで発信をすることです」「チラシをつくることです」などとは書いてありません。

 

PRプランナーの試験テキストである社団法人日本パブリックリレーションズ協会 編「広報・PR概論」に書かれている定義はこちら。

企業、行政、学校、NPO等あらゆる組織体が、その組織を取り巻く多様な人々(ステークホルダー:利害関係者)との間に継続的な“信頼関係”を築いていくための考え方と行動のあり方である


いずれにしても、具体的な作業が書かれているわけではありません。

 

比べてみると、最近つくられた日本広報学会の定義は昨今の事情をより踏み込んで表現してありますね。SNS事情を反映して「個人」が発信者として加わっていたり、「目的達成や課題達成」といった「何のために」という目的が加わっていたり、コミュニケーションにも「双方向」性が明記されるなどなど、実行する上でも押さえるべき要素が入っています。そして何より、広報は「社会的に望ましい関係」をつくるための「経営機能である」というところがポイントです。


つまり、SNSを発信したり、ウェブを更新したり、といったことは広報の手段であって、めざすべきところは「何らかの目的のために、社会的に(ここも大事)いい関係をつくること」であるということでしょう。こう考えると、広報の可能性はぐっと広がりますね。

 

企業、組織においては、「人事機能、マーケティング機能、販売機能、財務機能などと並ぶ*」機能であるという点も、何かと軽んじられがちな広報の位置付けを指摘する重要なポイントだと思います。

定義というと堅苦しい感じもしますが、私はいつもこの定義を見返す度に、「だったらもっとできるかも!」と可能性を感じます。

これからもこのワクワク感を大切にしながら、広報にたずさわっていきたいですね。

 

*日本広報学会ウェブサイトより引用。ウェブサイトの解説もぜひご覧ください。

 

 

2023/09/10

メッセージも熱々で

メッセージも熱々で

やっと虫の音が聞こえる季節がやってききました。酷暑の夏、いかがお過ごしでしたか。


暑いというよりも焦げるような暑さでしたね。私は、と言えば、暑さにくたびれがらも、猛暑の原因となっている、気候変動、環境問題を少しでもなんとかせねば、と気持ちを奮い立たせて秋のリリースに向けて準備に邁進した夏でした。

 

さて、そんな忙しい最中であっても忙中閑あり。先日の日曜日、早朝の大原の朝市に行ってきました。お目当ては、澄んだ秋空を眺めながら平飼い卵かけご飯を食べること❤️。生卵はあまり好きではないのですが、ここのは時々無性に食べたくなって出かけています。

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もう一つのお目当ては朝市。農家のみなさんが無造作に並べている野菜たちにはスーパーに並んでいるものとは違った野菜の香りがあって、見ているだけでも生気が養われるように感じます。今回は、赤色の万願寺がちょうどシーズンを迎えたようでたくさん並んでいました(ごめんなさい、写真はバターピーナツ...です)。

 

「どうやって食べるんですか?」「オリーブオイルと塩でグリルしたり、マリネにしたり、パエリアにしたりするんです」

 

農家さんとシェフと思しき人たちの会話を盗み聞きするのも楽しみの一つ。聞いているだけで垂涎です。

 

ぷらぷらしていると、スムージーを販売しているお店がありました。美味しそうだなあ...と思ってみていると「僕たちの想いや取り組みが書かれているのでぜひ見てください!」と若いファーマーのお兄さんからパンフレットを手渡されました(写真下)。爽やかな笑顔といい、熱い一言添えて渡すその姿勢といい、なんて素敵!

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仕事がら、パンフレットのみならずクリエイティブをつくる機会は山のようにあるのですが、メッセージを伝えたい相手に伝える際の熱が落ちてしまっているのが気になることがあります。つくりこんだクリエイティブをみながら「もったいないなあ。つくった人は思いを込めたんだろうになあ」と同情してしまうことも。

 

いや、そうなってしまう事情や気持ちはわかります。つくった人と渡す人が別だったり、意図が共有できていなかったり、渡すシーンのつくりこみまでできなかったり、疲れたり...。でも、できれば、最後の最後までできたてほやほや、熱々の状態でメッセージを渡したいですよね! 赤万願寺でつくった、目にも鮮やかなパエリアのように。

 

さあ、イベントやリリースが目白押しの秋がやってきます。熱々のメッセージを届けられるよう、がんばっていきたいと思います!
みなさんも素敵な秋を。

 

 

 

 

 

 

2023/07/08

羽毛リサイクルをしてみると

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暑い季節ですが、今日は冬物の話です。先日、どうしても着なくなった羽毛のジャンバーをリサイクルに出しました。「羽毛ってリサイクルできるの?」と思っている皆さん。朗報です。これができるんです!

「Green Down Project」という回収の仕組みがあり、回収した羽毛製品を解体、洗浄し、製品化して販売しています。解体作業は障がい者を雇用して行われ、障がい者雇用の促進にも貢献。再びジャケットなどの製品として生まれ変わり、販売されます。

 

 

清潔さなどを気にされる方もおられるかもしれませんが、JIS基準以上の高い清浄度を設定しており、とてもきれいな状態で再製品化されます。気になる回収場所はこちら。ぜひお家にいらなくなった羽毛製品がある方は持参してみてくださいね。

 

私が持ち込んだのはURBAN RESEARCH DOORS。持参すると定員さんがすぐに「あ、リサイクルですね」と気づいてくれました。羽毛製品の持ち込みはありますか?と尋ねると「結構ありますよ」とのこと。「まだ使えるものを捨ててしまうのはほんともったいないですよね」としばしリサイクル談義。いろいろ話をしながら、店員さんにまで取り組みの意義や内容がちゃんと浸透していることに感心しました。


最近、さまざまな組織がサステナビリティの取り組みをしていますが、取り組みの意義や内容の浸透が上層部だけにとどまっており、店員や社員にまで伝わっていないがことがよくあり、もったいないなあと思うことがよくあります。

特にBtoCの場合は、店員が取り組みの意義をちゃんと把握し、お客様に伝えられるかどうかはとても重要です。お客様が理解、共感することで、取り組みの拡大や継続につながります。お客様の理解共感が得られなければ、最悪、せっかく立ち上げた取り組みが継続できない、という事態にもなりかねません。

モノによっては、商品のパッケージで伝えるということもあるかもしれませんね。どんな媒体であれ、コミュニケーションループの最後まで気を抜かずに、お客様とのコミュニケーションを大切にしてくださいね。

 

Green Down Projectについて詳しくはこちら

 

 

 

 

 

2023/06/19

手仕事で気づくこと

手仕事で気づくこと

突然ですが、忙しい時に限って...手間のかかることをしたくなってしまうことってありませんか。

今回、現実逃避的に私がやり始めてしまったのは「らっきょうづくり」。大人になって好きになったらっきょう。いつか自分でつくってみたいな、とずっと思っていたんです。そんな時、良さそうな低農薬の土らっきょうに出会ったのが運の尽き。


まずは、外側の薄皮を剥いていくのですが、これがなかなかの手間。最初は皮が剥けるかんじに妙なやりがいを感じていたものの、だんだん飽きてくる始末。そんな時にちょうど6歳児(娘)がやってきたので、早速手伝ってもらうことに。「らっきょうの皮って面白いねー」と盛り上げてみたのですが、30分もすると「ママ、飽きたからやめてもいい〜?」と早々に去っていきました。

その後、さらに30分ほど、黙々と一人で皮剥きをするハメに...。皮を剥いたら、土を落としながら洗って、傷んだものを取り除き、根っこなどをカット。 いや、なんて手間がかかるんだ...。 でも、作業をしながらいろんな疑問が湧いてきました。

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まずは、スーパーで買ったらっきょうの甘酢漬け。よく考えたらなんであんなに大きさが揃っているんでしょう。皮を剥いているとわかるんですが、らっきょうはの大きさは本当にさまざま。同じ大きさに揃えようと思ったら「規格外」だらけになってしまいます。大量生産をする場合はやはり大量の規格外品が捨てられているんでしょうか。

そしてこの手間のかかる作業を一体誰がしているのでしょう。皮はそう簡単には剥けません。爪でちょっとひっかけながら、分厚めの皮はもう一枚剥いて、とよく注意をはらいながら作業をしなければならず、ぼーっと無意識でできるような作業ではありません。もしかすると薬品につけて剥いてしまっているのでしょうか(みかんの缶詰の皮は薬品で剥いていると聞きます)。作業をしている人はちゃんとお給与をもらえているんだろうか。休み時間はあるんだろうか...。ついついいろんな心配事が頭を過ぎります。
 

農産加工品は、収穫したり、皮を剥いたり、種をとったり、なかなか機械では担えない作業が発生します。時にはそこに児童労働が使われることもあります。でも、自分の娘を見ていて思いますが、子どもは本来飽きっぽく、同じ作業を、しかもたいくつで、時にしんどい作業を何時間を黙ってやるような存在ではありません。もしさせようと思ったら、よほど精神的、肉体的に強制しない限りはやらないのではないかと思います。らっきょの薄皮を剥きながら、ふと、重いカカオの実を運ぶ子どもたちのしんどさを思い浮かべたのでした。

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ぷりっと白く光るらっきょうはまるでお風呂にでも入ってこざっぱりしたあの感じ。あとは、塩をまぶして一揉みしたら、一度沸かして冷やした水を入れて1週間。そこからさらに甘酢につけること1週間。できあがったらカレーをつくらなくちゃだなあ。

下ごしらえは2時間ほどかかりましたが、日頃机上で考えがちな環境、社会問題の根本をつかむ貴重な機会になった気がします。

何より、手を動かすのはやっぱり楽しい。本当は、何人かで仕事歌でも歌いながらやると楽しいんだろうなあ。

次は何をつくろうかなあ。現実逃避の旅は続く...笑。

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